チュードル・オイスター

チュードルの魅力のひとつが、チューダー家の紋章をもとでデザインされたブランドマーク。
1970年代頃、チュードルの産みの親「ハンス・ウィルスドルフ」の死を機に現在の盾マークになるが、創設当初のモデルに採用された「小バラ」、その後登場した「デカバラ」などの愛称で親しまれるバラのマークは、とくに人気が高い。ちなみにバラのロゴは、年代によって花びらや葉の形が微妙に異なっている。
また、シックな雰囲気を醸し出す「楔型インデックス」、「ドルフィン針」といった仕様を好むファンも多い。

デザイン的にもシンプルで、チュードルの中でも比較的低価格のものが多いため、女性にも人気が高い。

チュードル・
ロイヤル

女性用のチュードル。白文字盤の中央には、かわいらしい「小バラ」がプリントされている。

チュードル・
プリンスオイスター

マークは小バラ。バーインデックスのシンプルなデザインで、服装を選ばず長く使えそうだ。

チュードル・
プリンスオイスター

「デカバラ」と呼ばれるモデル。←のモデルと比べるとバラが大きく、位置も変化している。

チュードル・
オイスターデイト

’70年代以降になると、盾マークに移行。現行モデルもこのマークを採用している。

ロレックス・
オイスターデイト

同じオイスターケース、ブレスだが、文字盤やバックルにはロレックスのマークが燦然と輝く。


 

他に、以下のような珍しいモデルもある。

チュードル・
オイスター

このロゴはバラと盾が合わさったようなマークで、通称「タテバラ」と呼ばれる。

チュードル・
プリンスオイスターデイト

回転するエンジンを模したと言われるこのベゼルは、エンジンターンドベゼルと呼ばれる。

 

チュードル・オイスターの系譜

1940年代 Ref.7903
リューズと裏ブタに王冠マークが刻印されている。アラビア数字とくさび型インデックスから、エクスプローラーTの北米モデルとの共通性もうかがえる。
1950年代 - - - - Ref.4510
オイスターケースを採用。リューズには「オイスターパテント」の刻印、裏ブタは無表記の初期型特有のモデル。
1960年代 Ref.7962
人気の「デカバラ」モデル。ドルフィン針とくさび型インデックスが上品な雰囲気を醸し出している。
1970年代 - - - - Ref.9121/0
レンジャーUのケースを利用し、エンジンターンドベゼルと、2連のブレス使用になっている。バー・インデックスにバトン針を採用した、よりロレックスと共通性のあるモデル。
1990年代 Ref.74000
オイスターケースを使用するも「オイスター」の表記はない。リューズは王冠だが、バックルのロゴマークは盾になっており、チュードルが独自の展開をし始めた過渡期のモデルといえる。